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【WEB3.0】自律分散型組織であるDAOの基礎知識と将来性をわかりやすく

2022年9月20日


出典:What is a DAO?(In 2022) – DAO Central

素朴な疑問
・DAO(自律分散型組織)について詳しく知りたい
・DAO(自律分散型組織)で、今後何ができるのかを知りたい

こんにちは、スメルジャコフです。

DAO (Decentralized Autonomous Organization)とは、日本語で自律分散型組織と呼ばれており、一般的な株式会社などとは異なる組織体系のことです。

ブロックチェーンに基づく組織や企業の形態の1つで、株主、経営陣、役員などの中央管理者を持たず、組織内の構成員一人一人によって自律的に運営されています。

本記事のまとめ
①DAO(自律分散型組織)とは、中央集権的な管理者がいない組織であり、それゆえに民主的に組織運営がなされ、国籍や性別に関係なく誰でも参加することができます。
②今後、Web3.0の世界が拡大していくにつれて、この新しい組織体系がますます浸透し「仮想通貨」「NFT」「メタバース」などと現実世界をつなげていくものとなる可能性があります。

DAOを運営していく上でのルールや決まりは、全てスマートコントラクトに書き込まれているなど、 全てがオープンになっている透明性の高い組織体系であることも特徴の1つです。

DAOの運営方針に対しては、参加者が投票を行うことができるガバナンストークンによって意思決定がなされます。今回は、そんなDAOについて解説します。

本記事の信頼性
①2021年12月~仮想通貨取引開始
②ビットコイン、イーサリアム運用中
③NFT購入経験あり

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目次

DAOの仕組み

ブロックチェーンの仕組み

ブロックチェーンとは、情報を記録するデータベースの一種です。ブロックと呼ばれる単位でデータを管理し、それを連結することによって情報を保管する技術です。分散型ネットワークに暗号技術を組み合わせることで、複数のコンピュータで取引情報をデータとして同期して保管する基盤技術です。

ブロックチェーンには大きく3つの特徴があります。

①ブロックごとに取引記録を格納する「自律分散性」があること
②情報の信頼性を確保する技術による「耐改ざん性」があること
③チェーンによって取引情報の履歴をたどることができる「トレーサビリティ」があること

スマートコントラクトの仕組み

DAOの概念のベースには、イーサリアムでのスマートコントラクト機能があるといわれています。「if / when…then…」式と呼ばれる「もし〜なら、〜する」という文章の構文にあてはめることで機能するコードとなっています。

つまり、契約内容自体がコード化されているので、このコードに合意した時点でプログラムが機能し始める仕組みです。

DAOが機能する仕組み

DAOはこのスマートコントラクト機能を活用して、プロトコルとしての自律的な運営を可能にしています。組織のルールや運営方針に関する決まり事などは、基本的にアルゴリズムとして表現されて自動実行プログラムとして実装されます。その上のレイヤーに、DAOにコントリビューションする参加者の存在が乗ることになります。

プログラムで自動実行できるのは、プログラム可能なルールについてだけなので、これからのことに対する意思決定やそのためのシステム的な反映作業等は人が行う必要があります。

つまり、プロトコルとしてのDAOの上に人々のコミュニティが乗ることで、DAOは民主的なプロセスをエンパワーする機能をもつことになります。

権限の独占のような状況を生み出さないために、DAOでは契約の合意形成をプログラム上で行い、誰からも一方的な力で支配されないシステム作りを目指しているのです。

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DAOの特徴

①中央集権的な管理者がいない組織
②民主的に組織が運営される
③国籍や性別に関係なく誰でも参加することができる

①中央集権的な管理者がいない組織

DAOの最も大きな特徴として、 中央集権的な管理者がいないことです。組織のリーダーや支配者が存在しないので、突然の運営方針の変更などが起こり得ず、組織の意思決定はブロックチェーン上に書き込まれたスマートコントラクトにより自動的に行われます。

投票権の機能を有するガバナンストークンの保有者は、意思決定やルールの変更などを決める権利があります。自律的に運営されるという点は従来の組織形態とは大きく異なります。

②民主的に組織が運営される

DAOとしての運営方針は、ガバナンストークンのホルダーによる投票によって行われるので、 不正が起こる可能性が限りなく低いです。また、意思決定の投票結果は全てブロックチェーン上に記録されるため、オープンソースで透明性が高いこともDAOの特色です。

③国籍や性別に関係なく誰でもDAOに参加することができる

DAOであれば国籍や性別による制限を受けることはなく、世界中のどの地域からでも自由にDAOの活動に参加することが可能です。また、基本的にDAOでは匿名性も認められているので、 実名を明かさずに働くことができます。

DAOのメリット

①参加者全員が平等
②組織として非常に透明性が高い
③ガバナンストークンを発行して資金調達ができる

①参加者全員が平等

DAOの基本理念に、民主主義による運営・管理を目指すことがあります。この理念では、参加メンバーすべてに決定権があり公平な環境であるというのです。ここでポイントになるのが、「平等」ではなく「公平」というルールです。

各DAOでは、その組織で使われているガバナンストークンが発行され、そのトークンを所有することで意思決定権を持つことができます。ガバナンストークンとは、その名の通り組織の運営に関する投票に必要なトークンのことです。

このトークンを使ってどれだけ多くのプロジェクトに貢献したかによって、メンバーの投票権の影響力が異なってきます。これが「平等」ではなく「公平」である理由です。この貢献度合は、すべてスマートコントラクトによる機械的な運用によって判断されていくので、透明性が高く誰もが公平に意思決定に携われるといわれています。

②組織として非常に透明性が高い

DAOの意識決定は、オープンで開かれた場所で議論され、かつそれらを決める投票もブロックチェーン上で行われます。ブロックチェーン上に記録されたデータは不正を行うことができず、かつ誰でも簡単にアクセスすることができます。 運営における透明性の高さは、DAOの大きなメリットです。

③ガバナンストークンを発行して資金調達ができる

DAOは意思決定の際の投票として使用される、ガバナンストークンという通貨が発行されています。このガバナンストークンは、組織運営に必要となる資金調達としての役割もあり、現在存在している多くのDAOがガバナンストークンを発行して資金調達を行っています。

ガバナンストークンを保有することで、金融的なメリットも享受できる場合もあるので、有望なプロジェクトであればガバナンストークンの発行により多くの資金調達を行うことができる点は大きなメリットです。

ガバナンストークンを購入するためには国内から海外取引所に送金をする必要があるので、まだ仮想通貨取引所のアカウントをお持ちでない方はビットフライヤー公式サイトをチェックしてみてください。後ほど詳しく解説します。

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DAOのデメリット

①法的な枠組みがまだ整備されていない
②意思決定が遅くなることがある

①法的な枠組みがまだ整備されていない

日本を含めて、世界中の国々でDAOに関する法律は十分に制定されていません。今後DAOが普及し続けていくためにも、セキュリティや消費者保護ができるように、ある程度国による規制は必要になるでしょう。

例えば2021年以降は多くのDeFiが登場し、中にはハッキング被害を受けて大量の仮想通貨を流出させたところもありましたが、ハッキング被害に遭った参加者が被害総額の補償を受けられるとは限らないのです。

②意思決定が遅くなることがある

DAOの運営は、基本的に「投票」で行われます。全てのメンバーの意志を反映させやすいといえますが、逆にいうと、DAOは「投票をしなければ何も決められない」ということです。組織としての意志決定に時間がかかり、運用がもたつく可能性があります。

代表的なDAO

①MakerDAO(メイカーダオ)
②BitDAO(ビッダオ)
③Compound(コンパウンド)
④BitCoin(ビットコイン)
⑤PleasrDAO(プリーズダオ)
⑥Flamingo DAO(フラミンゴダオ)

①MakerDAO(メイカーダオ)

MakerDAO(メイカーダオ)とは、2014年に作られたDeFiプロトコルであり、現在存在するDAOの中でも特に歴史があるプロジェクトとなります。イーサリアムブロックチェーン上に作られているプロジェクトとなっており、イーサリアムを預け入れることでステーブルコインであるDAI(ダイ)を発行するというスマートコントラクトがコード化されています。

また、MakerDAOではMKRというガバナンストークンが発行されており、これを所有することで運営に関する投票権を得ることができます。MKRは歴史的にも大きく価格を伸ばしている通貨でもあるので、近年はガバナンストークンとしての役割だけでなく投資対象としても大きく注目されています。

②BitDAO(ビッダオ)

BitDAO(ビッダオ)とは、DeFiやNFTに関する有望なプロジェクトに資金提供をすることを目的に設立されたDAOです。BitDAO設立時には、数多くの著名人も資金を提供していることで知られており、PayPalの創業者としても有名なピーター・ティールもBitDAOのプロジェクトに関わっています。

また、世界でも有数の仮想通貨取引所であるBybit(バイビット)もBitDAOを全面的に支援しており、年間約10億ドルもの資金を提供しているとされています。非常に将来性も高いプロジェクトと期待されています。

③Compound(コンパウンド)

Compound(コンパウンド)は、2018年に設立された仮想通貨のレンディングサービスを提供しているDeFiプロトコルです。Compoundを利用することで、仮想通貨の貸し手と借り手を繋げることができ、かつユーザーは流動性プールに資金を預けることで金利収入を得ることもできます。

Compoundを利用することにより、実績に応じてCOMPというガバナンストークンがもらえるというスマートコントラクトがコード化されています。

④BitCoin(ビットコイン)

BitCoin(ビットコイン)は、世界でも初めて成功した完全な形で分散しながら運営されているDAOとされています。ビットコインには中央集権的な管理者はおらず、開発当初に作成されたプログラムコードにしたがってネットワークが運営されています。

ブロックチェーンの生成に必要なマイニングに関してもルールに沿って行われており、マイナーも決められた報酬額を受け取りながら日々マイニングを行っています。中央集権的なリーダーが不在であるにも関わらず、決められたプログラムに沿って運営されているビットコインはブロックチェーンの歴史上でも最も成功しているDAOと言うことができるでしょう。

⑤PleasrDAO(プリーズダオ)

PleasrDAOは、NFTを収集しているDAOです。将来的にはDAOで蓄える資金を生かした投資などを行っていく予定で、現在は特にNFTアートの収集チーム(組織)として使われています。

PleasrDAOはエドワード・スノーデン氏(アメリカ国家安全保障局と中央情報局の元局員)がFoundation(NFTマーケットプレイス)にて販売した「Snowden NFT」の購入に使われたことで知られています。PleasrDAOによって、所有するNFTを担保にDeFiと組み合わせて資金を借り、新しいNFTアートの収集を行うような流れが出来つつあります。

⑥Flamingo DAO(フラミンゴダオ)

Flamingo DAOはNFTに特化しており、所有可能なブロックチェーンベースの資産への投資機会を探ることを目的としている組織です。Flamingo DAOのメンバーは保有するNFTを貸し出したり、他のDeFiプラットフォームの担保として利用したりできます。

DAO組織なので、メンバー投票のもとに方向性でNFTの活用方法が決まっていきます。Flamingo DAOには誰でも参加できるわけではなく、メンバー数、身元確認、最低年収などの条件があります。Flamingo DAOは有名どころのNFTが多数揃えており、CryptoPunksのような高額なNFTアセットも200以上所有できているのも特徴です。

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DAOのガバナンストークン購入方法

手順①:国内仮想通貨取引所ビットフライヤーで口座開設する
手順②:海外仮想通貨取引所Bybit(バイビット)で口座開設する
手順③:ビットフライヤーで仮想通貨リップル(XRP)を購入する
手順④:リップル(XRP)をBybit(バイビット)に送金する
手順⑤:Bybit(バイビット)でリップル(XRP)を仮想通貨テザー(USDT)に変換する
手順⑥:送金した通貨でガバナンストークンを購入する

手順①:国内仮想通貨取引所ビットフライヤーで口座開設する

まずは、国内仮想通貨取引所で口座開設しましょう。無料で解説することができ、手続きも10分程度で完了します。

国内仮想通貨取引所はさまざまありますが、ビットフライヤーを特におすすめします。ビットフライヤーは仮想通貨初心者にとって、もっとも安心と信頼を提供してくれます。

ビットフライヤーをオススメする理由
①ビットコイン取引量国内No.1
②国内ではもっとも長く運営している
③万全のセキュリティ体制(ハッキング被害ゼロ)
④カスタマーサポートの充実
⑤主要な仮想通貨を1円から購入可能

ビットフライヤーで口座開設するためには、パソコンやスマホが必要です。以下の記事は、パソコンとスマホの口座開設方法を画像付きで説明しています。ぜひ、口座開設の参考にしてみてください。
仮想通貨取引所bitFlyer(ビットフライヤー)の口座開設方法

手順②:海外仮想通貨取引所Bybit(バイビット)で口座開設する

海外仮想通貨取引所は、仮想通貨初心者にとってハードルが高いものです。ここでは、Bybit(バイビット)を強くおすすめします。なぜなら、日本人向けのサポートが充実しているからです。すべてのサービスが日本語対応しています。心強いですね。

以下の記事では、海外仮想通貨取引所Bybit(バイビット)について詳しく解説していますので、読んでみてください。
海外仮想通貨取引所Bybitの口座開設方法と積立ステーキングとは

Bybit(バイビット)の口座開設方法は、いたってシンプルです。なぜなら、本人確認書類が不要でメールアドレスさえあれば、誰でも口座開設できるからです。

Bybit(バイビット)の口座開設方法
手順①:Bybit(バイビット)の公式サイトへアクセスする
手順②:必要情報を入力する
手順③:メールアドレスの認証をする
手順④:登録完了

ビットフライヤーで口座開設できた方なら、問題なくBybit(バイビット)でも口座開設できるはずです。気負いせず、気軽にチャレンジしてみましょう。

手順③:ビットフライヤーで仮想通貨リップル(XRP)を購入する

ビットフライヤーで口座開設した後には、仮想通貨リップル(XRP)を購入しましょう。なぜリップル(XRP)なのかというと、送金手数料が安く済むからです。

リップル(XRP)の特徴としては、国際送金に特化しており、低コストで高速送金を売りにしているからです。以下の記事では、リップル(XRP)について詳しく解説しています。
仮想通貨リップル(XRP)とは【中央集権型であり送金方法が強み】

ビットフライヤーで口座開設⇒日本円入金⇒仮想通貨購入、の流れとなります。ビットフライヤーの口座に日本円を入金する方法は、こちらからどうぞ。
仮想通貨取引所bitFlyer(ビットフライヤー)の口座に日本円を入金する方法

日本円を入金したら、早速仮想通貨リップル(XRP)を購入してみましょう。こちらで詳しく解説しています。
仮想通貨取引所ビットフライヤーで仮想通貨リップル(XRP)を購入する方法

手順④:リップル(XRP)をBybit(バイビット)に送金する

仮想通貨リップル(XRP)を購入できたら、いよいよ送金手続きに入ります。正確なアドレスなどが必要なので、ゆっくり進めましょう。

仮想通貨リップル(XRP)の送金方法は、こちらで詳しく解説しています。
【送金手数料0円】ビットフライヤーからバイビットへ仮想通貨リップルを送金する方法

手順⑤:Bybit(バイビット)でリップル(XRP)を仮想通貨テザー(USDT)に変換する

送金したリップル(XRP)を、仮想通貨テザー(USDT)に変換する手順は、こちらからどうぞ。
【送金手数料0円】ビットフライヤーからバイビットへ仮想通貨リップルを送金する方法

手順⑥:送金した通貨でガバナンストークンを購入する

bitFlyer(ビットフライヤー)から送金した通貨を使い、ガバナンストークンを取引してください。海外仮想通貨取引所に上場しているDAOのガバナンストークンは、USDTをはじめとしたステーブルコインとペアが組まれていることが多いです。ステーブルコインはUSドルと価格が連動しているという特徴があるので、日々の値動きに影響を受けることなく好きなタイミングでガバナンストークンを購入することができます。

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まとめ

なぜDAOが注目されているのか

①NFTやメタバースと関連付けられている
②DeFi市場で活用されている
③誰でもDAOを作れる

①NFTやメタバースと関連付けられている

2021年以降NFTやメタバースがバズワードとなっていて、両者と関連しているDAOも存在していることから、DAO自体が注目されていると考えられます。

②DeFi市場で活用されている

DeFiも2021年以降に流行しており、これまでに様々なプロジェクトが登場してきました。多くのDeFiはDAOで成立しているため、DeFi市場が拡大していけば、DAOも増えていくと予想されます。

③誰でもDAOを作れる

DAOは誰でも作ることが可能で、その参入障壁の低さから今後も増えていくと考えられます。従来の株式会社であれば、設立するまでに多くの手順を踏まなければなりませんでした。しかしDAOの場合は、インターネットに接続できる環境さえあれば、誰でもブロックチェーン上にDAOを作れるのです。

今後もWeb3.0の世界が浸透していくにつれて、DAOの組織体系は広がっていく可能性が高いです。今からDAOを理解し、興味がある組織へ参加することによって身近なものにしていきましょう。

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