こんにちは、スメルジャコフです。
今回紹介する本は、 えらいてんちょう著「とにかく死なないための「しょぼい投資」の話 お金がなくても生き抜こう 河出書房新社」です。
投資、と聞いてどんなことを想像しますか。将来上がりそうな(期待できる)企業の株に先行投資して、上がりきったときに売って売買益を稼ぐ、はたまた今はやりの「自己投資」をがんがんやって、自分の存在価値を高めてさまざまな分野(例えば副業など)でお金を稼ぐ。
上記のことを想像して、そういうことに対する指南書だと思って読み始めると、 良い意味で裏切られます。この本は、そんなお金を稼ぐための投資の話ではないからです。ただ、私はこの本の考え方におおむね賛成していますし、とても興味深く読みました。
本記事の信頼性
①読書の経験値が高い(1年で100冊程度の読書を10年以上継続中)
②図書館が三度の飯より好き
③読書好きに悪い人はいないを持論としている
目次
目先のお金の増減を気にしていてもしょうがない
そもそも何で投資をするのでしょうか、という問いをこの本は発しています。多くの方はお金を増やしたいから投資をする、と思っているのでしょうが、であれば今まで以上に働くことでもお金を増やすことはできます。はたまた、宝くじを当てる、パチンコや競馬で儲けるなどの手段もあります。
では、それらの手段があるのに、なぜ投資でお金を増やそうとしているのでしょうか。この問いに答えられないのであれば、そもそも投資には手を出さない方が良いということです。生半可な知識を持ち合わせても、投資のプロには絶対に勝てませんし、なんなら口が上手い人たちにまんまとだまされる羽目に陥るかもしれません。
投資でお金を増やそうとして、逆に身ぐるみをはがされる可能性が大きくなってしまうのです。はっきり言って、目先のお金を増やそうとして目の色変えて行動したとしても、 たかが知れているということです。ではどうすれば良いのでしょうか。
お金を増やすことを目的にしてもむなしい
同じようなことを質問しますが、あなたはお金を増やすことで何をしたいのですか?お金を増やすこと自体に喜びを感じるのであれば、それで結構ですが、お金を使って何かを得るためにお金を増やしたいのではないのでしょうか。
今までの生活に不満がある(たとえば、もっと豪華な食事がしたい、もっと好きな洋服を買いたい、いろんなところに旅行に行きたい)ので、お金を増やすことでそれらを実行に移せるからお金を増やしたいのではないでしょうか。
お金は使うことによって価値が増える、という原理原則ならば、投資は非常に有効な手段です。つまり、お金をただ所有しているのではなく、その金額以上に価値があるものへ投資することによって、結果的に資産を増やすことができるのです。
ましてや自分が興味関心のある(自分が好きなこと、応援したいこと)に投資をすることによって、その価値が上がれば嬉しいですし、そもそも投資自体が嬉しい行為になりうるのです。投資は本来、目先のお金の増減に一喜一憂するものではなく、 自分が好きなものや応援したいものへ投資すべきことをこの本は推奨しています。
人間関係への投資がお金がかからなくておすすめ
人間は一人では生きていけません。必ず誰かしら周りにいます。株の上がり下がりと同じで、人間関係におけるあなたと他人の価値も、大きく変動します。つまり、あなたが大切にしたい方へ何かをしてあげる(手伝ったり、相談に乗ったり)ことで、相手のあなたの価値が上がります。逆も然りです。あなたのことを手助けしたり、ちょっとした贈り物をしてもらうと、その人の価値があなたの中で上昇します。
投資は何もお金だけではない、ということの一例です。人間関係を日常的に良いものとすることも立派な投資であり、お金が欲しい(現状に満足していないけど、なかなかお金を増やすことができない)人に特におすすめの行動です。別に悪だくみをして相手に近づけと言っているわけではなく、大切な人間関係を常日頃から築いていきましょう、ということです。
優しく接する、元気に挨拶する、こんな行動でも、相手に自分の価値を上げさせることはできるのです。優しく接してもらえたり、元気に挨拶されたりしたら、とても嬉しいですよね。嬉しい行為は、老若男女問わず共通しています。このような小さな行為を積み重ねていくことも投資の一つなのです。
趣味が読書というのは素晴らしいこと
このブログでは、さまざまな本を紹介していますが、なぜ紹介しているかというと 「読書」という楽しさを体験してほしいからです。昨今、さまざまな娯楽があり、手っとり早く楽しい気分になれるもので溢れかえっています。特にお金をかけなくても、YouTubeはじめSNSで手軽に楽しむことができます。
で、何で読書なの?と思う方もいらっしゃるかとお見受けしますので説明しますと、手軽な娯楽と、読書は一線を画しております。つまり、前者(YouTubeはじめ、さまざまなもの)は受け身の娯楽で、後者(読書)は自発的な娯楽(自分がコントロールできる)なのです。
前者は、はっきり言って自分は何もしなくても楽しめます。しかし、後者は自分から進んで行動(この場合、本を読み進める)しなければ楽しめません。これは一見矛盾しているように見えますが、自分が主体となって楽しむ娯楽は、受け身の娯楽よりも 圧倒的に楽しめるということです。
読書に限りませんが、例えば運動(スポーツ)なんかもそうです。自分が主体となって身体を動かすことで楽しさ、喜びを感じることができます。これは人間の身体(特に脳)にとって、とても良い行為です。自分の頭で考えて、身体を動かす行為は、自身を活性化させ、様々な機能が働くことになるからです。
話が運動に移ってしまったので、戻します。つまり、読書という娯楽はただ単に楽しむだけではなく、自分の頭で考えることができるので 娯楽以上のものを手に入れることができるのです。読書したことがある方なら、大いに賛同していただける意見ではないでしょうか。
Amazonオーディブルのご紹介
と、ここまで言っても「時間がないから」「面倒くさいから」と言って読書を避ける人が一定数いることも承知しています。そんな方には、Amazonオーディブルをおすすめします。これは「聴く読書」と言われているツールで、読んで字のごとく朗読してくれるものです。
これが案外楽しく、はまる人も多いのではないでしょうか。聴くだけなので、何かの作業をしながらでもできます。今回紹介している本だけでなく、ちょっと読むのが大変かも、と思ってしまう小難しい本も、Amazonオーディブルなら だいぶハードルが下がります。今なら 無料体験ができますので、興味のある方はこちらからどうぞ。
AmazonオーディブルやKindle Unlimitedについて詳しく知りたいなら、こちらの記事をどうぞ。
【新たな読書体験】Amazonオーディブルという選択肢と読書習慣の身につけ方
【電子書籍という選択】Kindle Unlimited(キンドルアンリミテッド)読み放題
まとめ
今回おすすめした書籍は、えらいてんちょう著「とにかく死なないための「しょぼい投資」の話 お金がなくても生き抜こう 河出書房新社」でした。
いわゆる投資方法を具体的に書いた本ではなく、投資そのもののさまざまな考え方を提案した内容となっておりますので、「これから投資で稼ぐぞ」と思っている方にはあまりおすすめできません。
著者も申していますが、投資を突き詰めていくと「合理化」「効率化」という側面が強く出てきます。これは一見良いように思いますが、巡り巡って損をするかもしれません。どういうこと?と思ったなら、ぜひこの本を読んでみてください。
どんなに有名な方が書いた本でも、実際に読んでみないとわかりません。特に、自分にとって読みやすい文章かどうかは、読者にとって大きな要因です。自分と本の相性みたいなものです。この本は、私ととても相性が良かったという感想です。読みやすく、分かりやすい内容でした。 投資について何も知らない人には、とてもおすすめです。ぜひ、読んでみてください。