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初心者でもわかるハードフォークについて解説【イーサリアムマージ】

2022年4月5日

こんにちは、スメルジャコフです。

仮想通貨のハードフォークとは、 仮想通貨のアップグレードです。ハードフォークが実行されると、当該銘柄の相場にも大きく影響します。よって、仮想通貨のハードフォークは、投資家からの注目も非常に大きいのが特徴です。

ハードフォークとは

ハードフォークとは、仮想通貨を支える「ブロックチェーン」が「永久に分岐(枝分かれ、フォーク)」する事象をいいます。つまり、 後方互換性の無いブロックチェーンの仕様変更アップデートとなります。

ブロックチェーン
ブロックチェーンとは、プログラムによって定義されたルール(仕様)に基づいて、仮想通貨の決済・送付といった取引データ(トランザクション)を記録(ブロック生成)し続けるソフトウェアです。

ハードフォークとは、「永久に分岐」することで従来のソフトウェアと互換性のないアップグレードに相当する状態になります。従来バージョンの仮想通貨と新バージョンの仮想通貨の2種類が存在することになります。

「フォーク」になる流れ
①分散管理された仮想通貨のネットワークを構築する各ノード
②最新版ソフトウェアへアップグレードするか否かの選択を迫られる
③結果、アップグレードを行なった仮想通貨と行わなかった仮想通貨が2つに分岐する

フォークした2つの仮想通貨の間で、互換性がなくなることをハードフォークといいます。仮想通貨に大規模なルール変更が伴うアップグレードを行った場合、その前後で互換性を保つことが技術的に困難になると、ハードフォークする必要性が出てきます。

一方、互換性を保った仮想通貨そのもののアップグレードを、ソフトフォークと表現します。

合意形成が取れた場合のハードフォーク

ハードフォークによって分岐した2つの仮想通貨のうち、一方が消滅するケース

仮想通貨の開発方針について、そのコミュニティの意見がまとまっている場合
①アップグレードを行なった仮想通貨を、ほとんど全てのノードが支持します
②支持を失ったもう一方の仮想通貨は、実質的に消滅します

合意形成が取れなかった場合のハードフォーク

ハードフォークによって分岐した2つの仮想通貨がどちらも存続するケース

仮想通貨の開発方針について、そのコミュニティ内部で意見が対立した場合
①仮想通貨のアップグレードに対して、賛成派と反対派にコミュニティが分裂します
②2つのコミュニティがそれぞれ分岐した通貨を支持するため、どちらも存続することになります

近年、ハードフォークした事例
①2016年7月にハードフォークした現在のイーサリアムとイーサリアムクラシック
②2017年8月にハードフォークした現在のビットコインキャッシュ

なぜフォークが発生するのか

フォークが発生する要因
①スケーラビリティ問題の解決
②ハッキング行為の無効化

①スケーラビリティ問題の解決

スケーラビリティ問題とは、仮想通貨の取引量が増加すると取引承認が追い付かず、取引の遅延や手数料の高騰が生じること。

スケーラビリティ問題を解決するには、 ブロックサイズを変更するなどの仕様変更を行うことです。これによって、この問題を解決することができます。

②ハッキング行為の無効化

ハッキング行為の無効化とは、ハッキングされた仮想通貨を無効化するというハードフォークを行うことです。

イーサリアム「マージ」で発生した「EthereumPoW」

かねてから計画されていたイーサリアム(Ethereum)メインネットの大型アップグレード「マージ(The Merge)」が2022年9月、完了しました。「マージ」は、イーサリアムのコンセンサスアルゴリズムをPoWからPoSに移行するアップグレードのことです。

これにより残存したPoWチェーンを分岐した「EthereumPoW」が始動し、そのトークンである「ETHW」の取引が複数の取引所で開始されました。近年では、大きなハードフォーク現象と言えるでしょう。今後、 イーサリアムとイーサリアムWがどのような動きをするのか、注目です。

まとめ

ブロックチェーンの永久的な分岐であるハードフォークは、仮想通貨の分裂という事態を招く可能性があります。よって、一時的な混乱が発生するリスクはありますが、機能のアップデートが目的なので時間の経過と共に混乱は収束する傾向にあります。

ハードフォークは、開発者や仮想通貨交換業者によって実施タイミングが広くアナウンスされますので、自分が保有・取引している仮想通貨がハードフォークを計画していることが分かった場合

①情報収集を十分に行うこと
②ハードフォーク前後は取引や入出庫を控えること

といったリスク回避をしましょう。ハードフォークした仮想通貨も取り扱っている国内仮想通貨取引所として、Coincheck(コインチェック)やbitFlyer(ビットフライヤー)があります。

まだ、Coincheck(コインチェック)やbitFlyer(ビットフライヤー)で口座開設していないなら、まずは無料で口座開設してみましょう。実際に仮想通貨を所有、取引するとより理解できるようになります。

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